【札幌市電】「ループ化」延伸ルートの現状

札幌LRTの会

2012年02月08日 20:11

延伸ルートにあたる西4丁目~すすきの間の駅前通りを歩いてみました。
距離にして約400メートル、むしろ今まで繋がっていなかった方が不思議な区間です。


駅前通りと南一条通りが交差する西4丁目十字街。
横断歩道を渡った右奥が既存の市電・西4丁目電停。
画面右に行くとJR札幌駅方面、延伸ルートはここから左方向に進みます。


中央分離帯のある片側3車線の道路の両側に、街路樹のある植え込みを挟んで歩道が整備されています。
既報の通り、延伸区間の軌道は「サイドリザベーション」、すなわち道路中央ではなく歩道側に敷設されることになりますが、仮に軌道と歩道の間にこの植え込みが残されるのであれば、歩行者の安全性も充分確保されそうです。


交差する南2条通りは東方向に向かう一方通行です。
サイドリザベーション導入に伴い一部で懸念の声もあるのが「タクシー」と「荷捌き」ですが、碁盤の目状に整備された札幌都心の道路網の利点を活かし、駅前通りと交差する各道路、中通りなどに役割を分散することになるのでしょう。


電停の新設も計画されている狸小路付近。
延伸ルートに支障する位置に「タクシー乗り場」が設けられています。
タクシー業界の理解を仰いで移設するしかなさそうです。


狸小路は特定時間帯を除いて自動車乗り入れ禁止です。


駅前通りのこの区間は駐車禁止ですが(※指定箇所での客待ちタクシーを除く)、実際には荷捌き車両の他、一般車両の駐車や指定箇所以外でのタクシーの客待ち等も散見され、片側3車線のうち通行可能なのは実質2車線分となっている場合が多いようです。
ここに限らず都心の道路ではしばしば見られる光景です。

サイドリザベーションが駐停車の邪魔になると見るべきか?
駐停車をきちんとルール化すれば1車線分のスペースは充分捻出できると見るべきか?
各々の立ち位置によって意見の分かれるところかも知れませんね。


南3条通りは西方向への一方通行。
ちょうど狸小路を挟んで南2条通りと対になる格好です。


繰り返しになりますが、サイドリザベーション区間での荷捌き駐車は困難になるものの、荷捌き車両が入れる中通りは何本も交差しています。


すすきの電停。
右手からやってきた新設路線がここで既存線に合流します。


延伸に否定的な向きからは「地下鉄も地下歩道もある区間に市電延伸は不要!」との論評もあるようですが、言うまでもなく、延伸は単なる西4丁目~すすきの間の移動ではなく、ループ化によるエリア全体の回遊性と運行効率の向上を目指したものであることを忘れてはならないでしょう。
僅か400メートルの延伸が街をどう変えていくのか、関心を持って見守りたいと思います。


 (札幌LRTの会・鈴木周作

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