【バッテリートラム】走行実験終了!「SWIMO」札幌撤収

札幌LRTの会

2008年03月21日 22:22



去る3月12日に搬出された鉄道総合技術研究所(鉄道総研)開発の「Hi-tram(ハイ!トラム)」に続き、川崎重工業(株)開発の「SWIMO(スイモ)」も本日、開発元に返却するため電車事業所からの搬出作業が行われました。これをもって、札幌市電の営業路線で昨秋より続けられてきた「ハイブリッド市電」ことバッテリー駆動式低床路面電車(LRV)の走行実験は全て終了したことになります。

以下、管理人が目撃した作業の模様を写真と共にご紹介します。
なお、写真は全て敷地外(公道)からの撮影です。

8512号に牽かれて工場から出てきました。


交差点の手前まで引き上げた後、ポイントを切り替えて工場の別線に押し込まれました。


8512号を切り離し、今度は8521号に牽かれて裏側から出てきました。


作業上の都合でしょうか?台車カバーは外されていました。微妙に「カシオペア」にも似た面構え!?


いちばん隅の留置線に押し込まれました。ここまでの流れは前回「Hi-tram」の時と同様です。


「Hi-tram」の時はクレーンで吊り上げましたが、今回はスロープ状の仮設レールとウィンチを使ってトレーラーの荷台にそのまま引き上げてしまいます。両者の作業方法の違いは車体構造・寸法の違いによるものでしょう。


慎重に、慎重に・・・。徐々に引き上げられてきました。


結構時間の掛かる作業です。


積込み完了!


輸送を前にシートで車体を覆います。風が強くて少々難儀していたようです。


紐でしっかり縛ってようやく梱包終了。


すると突然、留置線の奥に停まっていたササラ電車が…!?


どうやら作業場所の確保の為、いつもの留置場所から退避していたようです。いつのまにか交差点の前に全4両が並んでしまいました。実に壮観!趣味的にはこちらも興味津々です^^

「Hi-tram」の時と同様、道路事情を考慮して搬出は夜間になるようで、その後トレーラーが動き出す様子は見られませんでした。

注目を集めた走行実験もこれにて終了。その具体的な成果は部外者には知る由もありませんが、今回得られたであろう貴重なデータと実績が、我が国のバッテリー・ハイブリッド技術の更なる進化と早期実用化、そして当地札幌でのノンステップ低床LRV導入への確かな一歩になることを期待しています。(鈴木周作


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>>【札幌LRTの会】だれでもわかるハイブリッド/バッテリートラム

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※過去のバッテリートラム関連ブログ記事(主なもののみ)
>>【バッテリートラム】おつかれさま…「Hi-tram」札幌撤収(08.3.12up)
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