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【札幌LRTの会】 ~札幌の市電・路面電車と公共交通~ › 意見・提言 › 【数字でみるLRT/路面電車】CO2抑制に一定の効果

2007年04月07日

【数字でみるLRT/路面電車】CO2抑制に一定の効果

【数字でみるLRT/路面電車】CO2抑制に一定の効果

「環境に優しい」といわれる路面電車。その事実を示す数字をご紹介しましょう。路面電車を存続した都市と廃止した都市を比較すると、運輸旅客部門のCO2排出量に明らかな差があることが判ります。

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■県庁所在地における運輸旅客部門CO2排出量(年間/1人あたり)

路面電車存続都市  0.93t-co2(二酸化炭素トン)
路面電車廃止都市(戦後に路面電車を全廃した都市) 1.07t-co2

【出典】環境白書(平成18年版)
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/hakusyo.php3?kid=225&serial=26606&kensaku=1&word=%98H%96%CA%93d%8E%D4%81%40%8A%C2%8B%AB
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『人を1人運ぶときに排出する二酸化炭素の量(人-キロ当たり)を乗り物ごとに比較すると、自動車は、鉄道の約9.1倍、営業用バスの約3.2倍の二酸化炭素を発生する環境効率性の低い乗り物です。今後、公共交通機関が縮小し、自動車依存が高まることにより、環境負荷が増大することも危惧されます。例えば、地下鉄と比較して安価に整備することができ、地方都市の人口規模でも有効な輸送機関となる路面電車を廃止した都市と存続している都市の二酸化炭素排出量を見てみると、路面電車を廃止した都市は、存続している都市に比べ、自動車利用が高まる結果、運輸旅客部門の1人当たり二酸化炭素排出量が平均して約15%多くなっています。また、路面電車を存続した都市は、廃止した都市に比べDIDの人口密度が約20%多く、路面電車が都市の拡散を防止する上で一定の役割を果たしたと考えられます。』

※DID(Densely Inhabited District)とは『都市内部におけるビルや住宅,商店が建ち並んでいる都市的地域を表す「人口集中地区」(人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上の基本単位区が市区町村の境域内で互いに隣接しており、かつ、それらの隣接した地域の人口が5,000人以上を有する地域)』。すなわち、DIDの人口密度が低いほど、都市の拡散、中心部からの人口流出が進んでいると考えられます。拡散が進んだ都市では、環境負荷の増大ばかりでなく、『中心市街地や地域コミュニティの衰退、犯罪の増加など、さまざまな問題が発生しており、例えば、コミュニティについては、中心部の人口流出や郊外居住により、都市生活者の地縁関係や生活共同体的感情が希薄』になるといった問題も発生しています。(太字は環境白書(平成18年版)より)。

環境面での路面電車の優位性を示すデータは他にも多数公表されています。これからも随時ご紹介していきたいと思います。(鈴木周作


【札幌LRTの会公式サイト】



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Posted by 札幌LRTの会 at 22:46 │意見・提言
この記事へのコメント
やはり、エネルギー効率を考えると内燃機関は不利なのですね。
CO2の排出量については発電設備分を考えても内燃機関よりもいいはずです。LRTでなくても交通の電力化はオール家電よりも推進したいものですね。
Posted by crane_technology at 2007年04月08日 14:59
crane_technologyさん、コメントありがとうございます。

環境負荷を考えると電気動力の交通機関のほうが優位なのは勿論ですが、加えて自家用車よりも、バスや地下鉄、路面電車を含めた公共交通への依存度を高めることも重要かと思われます。
一方では、いまだに道路を整備しクルマ依存を推進することが「まちづくり」だと考えている層もあるようで、我々も戸惑う事もあるのですが、これからも地道に公共交通の存在意義を訴え続けていきたいと思っています。
Posted by 札幌LRTの会・鈴木周作 at 2007年04月11日 16:45

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