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【札幌LRTの会】 ~札幌の市電・路面電車と公共交通~ › 札幌市電の歴史 › Sapporo Tram Oldies (1) 〜榎 陽氏のアルバムから(早川 淳一)

2005年06月22日

Sapporo Tram Oldies (1) 〜榎 陽氏のアルバムから(早川 淳一)

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 今回から折に触れて、当会会員の榎 陽氏が撮影された1950〜1970年代の札幌市電の写真の中から未発表のものを主として、こちらのブログで紹介して行きます。
 (なお紹介に際しては、榎 陽氏および奥様の承諾を頂いております)
 

 1回目の写真は、北5条西5丁目の交差点を北へ曲がるディーゼル車を紹介します。1967年6月の撮影です。
 当時、この交差点は1932年に竣工した「おかばし」(西5丁目跨線橋)の南詰になっており、周囲の道路や路盤も跨線橋に合わせて嵩上げされていました。駅前通りから西へ進んだ市電路線はこの交差点で、直進する北5条線と、右折して北へ向かう鉄北線に分かれていたのです。1959年11月まで、この交差点に「西5丁目」停留場があったのですが、隣接停留場との統合移設で廃止されています。 
 鉄北線のうち北27条〜新琴似駅前間(1963年〜1964年に開業)は開業当初電化されていなかったため、この区間を運行する7系統(三越前〜新琴似駅前)にはディーゼル車が使用されていました。ディーゼル車そのものは鉄北線開業より前の1958年から投入が開始されており、D1000形〜D1040形までの5形式16両が新製されました。写真のD1030形(D1035)は、鉄北線延伸に備えて1963年に7両が新製されたうちの1両です。
 乗客増加に伴って1967年11月までに鉄北線全線の電化が完了するとこれらのディーゼル車は余剰となり、旧形電車の電装品・台車と組み合わせて順次電車に改造されて行きます。1967年〜1970年までに12両が電車(700形・710形・720形・A870形)に改造されたのですが、写真のD1035はこの改造を受けることなく1971年に廃車されました。
 実働8年余りという、短い生涯でした。

 後方の札幌駅ビルも、5階部分が増築されていますが、クリーム色のタイルが張られていた竣工当初の姿を残しています。この後の改装工事で、1996年の解体まで親しまれたブルーのタイル張りの姿になりました。

 …では、次回以降もよろしくお願い致します。

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Posted by 札幌LRTの会 at 22:58 │札幌市電の歴史

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