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2007年07月05日

【札幌市営企業調査審議会】平成19年度交通部会・傍聴報告

昨年度の審議で、平成13年答申(>>6/25付当ブログ参照)を根拠に延伸・ループ化論に異論を呈したA部会長、「現市長の市電存続方針に経済界は真っ向から反対」と強く主張し、地下鉄並行区間の廃止をも唱えたB委員は前期限りで退任。存続・延伸を「市長の人気取り」と批判していたC委員が今回は「路面電車活用について他都市の視察など積極的にやって欲しい」とむしろ活用推進とも取れる発言をされる一方、「都市づくりの一環として延伸・ループ化を進めるべき」と主張していたはずのF委員は一転「存続自体が無理がある。札幌駅延伸は無駄ではないか?」と全く逆の問題提起をされました。(>>昨年度の審議については7/2付当ブログ参照

しかし、昨年度と比べると各委員からの発言は少なく、その内容も存続・活用推進派/否定派とも既に何年も前から言われてきた事の繰返しに過ぎず、率直なところいささか物足りなさも否めない審議ではありました。

詳細な議事録は後日、交通局Webサイト等で公開されると思いますが、まずは路面電車に関する各委員からの発言の要旨を整理して紹介します。

■利用客が大幅に伸びて経費を賄える状況になるとは予測できない。
 市長が決断したが存続自体に無理がある。
 残すならどうやって残すか真剣に考える必要がある。
 街全体の中で活用すると言うが抽象的。
 存続・延伸によって利用客が増えるのか?
 地下歩道も作っているので札幌駅延伸は無駄ではないか?

■魅力ある車両で札幌駅まで延伸して欲しい。
 ヨーロッパで走っているような低床車など、
 観光客がそれに乗って街を見てみたいと思うような市電が札幌駅にあると良い。

■路面電車活用について、他都市の視察など積極的にやって欲しい。

■現状のまま残すのではなく何らかの改善をして残す方向だが、
 老朽化も進んでいて費用も掛かる。
 簡単には結論は出ないので時間を掛けて考えたい。
 廃止するのは惜しいが、延伸できるのかどうか?
 もうちょっと様子を見るしかないのかな?という気がしている。


予算概要や「交通局実施プラン」についての説明もありましたが、既に交通局Webサイト等で公表されていますので割愛させて頂きます。

個人的には、例えば「延伸問題」であれば、

●市民まちづくり局が中心になって策定される「基本計画検討フレーム」の中に盛り込まれるであろう路線案の検討状況。

●「さっぽろを元気にする路面電車検討会議」において交通事業管理者(当時)が言及し、同会議による最終答申にも盛り込まれた「架線レス電車」導入可能性。

●それに関連して「交通局実施プラン」に記載されている「低床車試験導入の検討」の進捗状況(即ち、試験導入する低床車に「架線レス電車」という選択肢はあるのか?)。

…等々、もう一段踏み込んで聴いてみたい事柄もあったのですが、各委員からそのような意見や質問が全く出されず、交通局からも特に目新しい情報が示されなかったのは少々残念に思いました。

以上、取り急ぎご報告まで。(鈴木周作


【札幌LRTの会公式サイト】



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Posted by 札幌LRTの会 at 18:45 │札幌市政/区政の話題
この記事へのコメント
早起きして傍聴に出かけました。しかし聞いているうちにどこかで聞いた話ばかり考えてみると当会設立の10年前に開かれていた会議と内容が殆ど同じなんですね。
お役人は3年くらいで変わるし、なんでも先送りしているうちに早10年、低床車1両も導入できない。今や主要都市でバリヤフリー対策電車を入れていないのは札幌だけだ。函館だってもう2両入れた。10年間議論だけして何もしなかったのではないかと腹がたって来て聞いているのが馬鹿馬鹿しくなりました。
不勉強な委員を集めてお説御もっともなんて民主主義も形骸化している。もっと建設的な委員を集めて計算から積み上げて議論しなくては前に進まない、
長崎サミットでは中央官庁の意見はガラット変わって地元の熱意があれば何とでもなる、と言っている。札幌はやる気があるのか問われているんですよ。
Posted by 臼井 寛 at 2007年07月06日 00:09
各委員の発言が、交通局による予算や実施プラン、市電活用方策等の説明に対する質疑に全くなっていない、という点が非常に気になりました。つまり交通局の施策に対する具体的な質問や提案、要望などではなく、単に日頃思っている感想を述べ合っているに過ぎない。
「推進派」にせよ「否定派」にせよ、配布された資料や市電問題をとりまく情勢を多少なりとも理解していれば、もう少し掘り下げた議論が出来たのではないか? せっかく交通事業管理者以下、交通局の要職にあられる方が多数出席され、直接意見を交わせる貴重な機会だったのに、非常にもったいない気がします。

「存廃問題」は既に結論が出され、「延伸問題」はいよいよ具体的な検討段階に入ろうとしています。この期に及んで「存続は難しいのでは?」「いやいや、ぜひとも延伸して欲しい」といったレベルの話はそろそろ卒業して、一歩先の建設的・積極的な議論を期待したいところです。
Posted by 札幌LRTの会・鈴木周作 at 2007年07月06日 22:03

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